2019年7月21日日曜日

Wellingtonへ

個人的にお別れっていうイベントが大嫌いなんですよね。その度に寂しくなるし、そこにいた人たち等と再び会えるか分からないというのも辛いので。ですがNZ組はこのお別れを4回以上しなければなりません。何回やっても慣れるものでは無いですけどね。
という事で、12日を最後にHonda Cars Northshoreでの研修を終え、オークランドを離れました。最後の一週間、いつも通りに過ぎて終わる...と思っていましたが、そんな事もありませんでした。



ある日Serviceで総走行距離20万kmを超えるFitが入ってきました。車名とサービスヒストリーから、どうやら日本で17万km走った後中古車としてニュージーランドにやってきたようです。
Serviceでは車両をホイストに入れる前にライト類のチェックをするのですが、まず両ブレーキランプが切れていたので交換しました。

黒っぽくなっている方が切れたバルブ。
その後はウォッシャー液補填、バッテリーテスト、エアコンフィルターのチェック...と続けていくのですが、この車両のエアコンフィルターがとんでもない状態になっていました。
右が古い方。真っ黒やんけ....。
はい。写真の通りです。見ての通り真っ黒、取り出してみると重い、、、今までで最悪のコンディションでした。また、このフィルターを見てみると日本語の表記がされていたため、日本に居た時から一度も交換されずここまできたのではないでしょうか?当然レコメンド、そして交換となりました。エアコンフィルター放置の究極形を見ましたね、、、。

そんな感じで仕事を終え、Northshoreでの研修は終了しました。ここではあまり重整備の仕事をしませんでしたが、この国での仕事のやり方の基本を学ぶ事ができ、すごく良い経験を積むことが出来たと思います。最後の金曜日、ワークメイト一人ひとりと感謝と別れの言葉を交わし、後ろ髪を引かれる思いのままNorthshoreを離れました。

お世話になったHonda Cars Northshore。比較的小さいブランチでしたが、皆さんフレンドリーで凄く仕事がし易かったです。

僕がいたベイ。きっと今はKakeruが使っていることでしょう。。

そして研修が終了した翌日、ホームステイを離れ第2研修場所であるウェリントンへ出発しました。ウェリントンは北島の南端にある都市で、オークランド、ノースショアからの距離は実に600㎞以上‼。時間で換算すると8時間ほどかかります。ですが、現地担当者の配慮により途中でホテルを取って頂き、2日間に分けて移動できることとなりました。ということは体力と時間に余裕が出来、オークランドからは行きづらかった所へ行くことが出来るうことです‼。
というわけで、土曜日にHampton DownsにあるBruce Mclaren Heritage Centreへ行ってきました。
少し狭いですがこの様に貴重な車両や物品が展示されています。
この施設はF1コンストラクターで今やスーパーカーメーカーでもあるマクラーレンの創始者、ブルース・マクラーレンに関する施設で、マクラーレン初期の車両やブルースに関する資料などが展示されています(ブルースのパスポートまで展示してありました。)。
ここでは展示されていたマシンについて紹介しようと思います。
Mclaren・M10A
ハイマウントリヤウイングが目をひきます。
目線と同じくらいの高さがあり、僕の伸長が167㎝なのでだいたい160㎝前後ですね。
Mclaren・M10B
上記のM10Aと1年くらいしか変わらないのに、リヤウイングはこの通り。
ハイマウントリヤウイングはアームが弱く脱落の危険があったので禁止となったためです。

上記の2台はF5000というカテゴリーで走っていた車両です。1968年よりヨーロッパやアメリカ、オセアニアで開催されていたフォーミュラカーレースのカテゴリーで、5000というのはエンジン最大排気量5000㏄を示します。この2台はシボレーV8エンジンを積んでいましたね。
日本では開催されず、衰退も早かったカテゴリーのため、初めて見る事ができました。
Mclaren・M8E/F
赤いエアファンネル...派手ですね笑
続いてはCan-Amシリーズ(Canadian-American Challenge Cup)の車両です。名前の通りカナダとアメリカで開催されていたシリーズで、強力なダウンフォースと750馬力以上のパワーを誇るモンスターマシンによって1966年から86年まで行われていたレースです。
マクラーレンは最初期からこのシリーズに挑み、黄金期を作り上げました。説明してくれた人によると、時と場合によっては当時F1より早いタイムを刻むこともあったようです。
しかしブルースは、この車両と同型車のテスト中に事故死してしまいます。原因はリヤウイングがカウルごと脱落し、制御不能に陥ったため。ハイダウンフォースな車両は高速でウイングを失うとどうしようもなくなる為、不運にも命を落とす結果となりました。
Mclaren・M23

シャシーNO.M23/1。
個人的にシャシーナンバーを調べるのが趣味です。
あ、もちろん展示車に手は触れていません。

最後はF1です。マクラーレンはF1には現在に至るまで参戦していますし、今まで何度もワールドチャンピオンを獲得してきたのはご存じだと思います。その中でもこのM23はマクラーレン初のチャンピオン獲得車(1974年、エマーソン・フィッティパルディ)であり、その後数年間に渡り活躍した傑作車でもあります。特に2度目のチャンピオンを獲得する1976年のジェームズ・ハントと先日お亡くなりになったニキ・ラウダのチャンピオン争いは映画「RUSH」として公開されていますので、知っている人も多いかもしれませんね。
この個体はシャシーナンバーM23/1で、12台製作した内の最初期型、故デニス・ハルム車です。
Greenwood Corvette

Chevrolet Monza IMSA仕様
マクラーレンと全く関係ありませんがこの2台も展示されていました。
といった感じで、このような貴重なレーシングカーたちを見ることができました。僕自身ヒストリックレーシングカーが大好きなので、気が付くと2時間もここに滞在していました。
入館料も10$(700円くらい)なので、もし機会があれば行くことをお勧めしたいですね。

その後、そのままタウポ湖近くのホテルへ向かいました。
タウポ湖。
山の上から少し眺めを見ましたが、本当に大きくてどこまでも続く様にみえました。
ホテルで一泊した後は、ウェリントンに直行。道中ほとんどが峠道しかも制限速度100㎞/hという危険な場所もありましたが、なんとかウェリントンへ到着しました。4時間ほぼぶっ通し、しかもかなり大雨で前述の状況、ずっと気が抜けず疲れました。。。

さて、ウェリントンに着いて市街を少し見回ってみましたが、やはりオークランドと比べると規模がかなり小さく感じましたね。ウェリントンはニュージーランドの首都で、人口約412,500人の都市ですが、やはり最大の都市オークランドと比べれば小ぢんまりした印象を受けます。また町の片側が海、片側が山なので神戸、三宮辺りに似ているなとも思いました。

という感じで、無事ウェリントンへの移動も完了し、翌月曜日からは早速業務を開始しました。ノースと仕事内容もやり方も違うので合わせる段階ですが、ここから3か月間全力で色んなものを吸収していこうと思います。
仕事内容に関してはまた次回載せますね。趣味全開のブログでしたが最後まで見ていただきありがとうございました!ではまた‼

2019年7月10日水曜日

Last week in Northshore

Kia Ora!! 仕事上がりのジム終わりで疲れ切っているKaitoです。もう7月ですね~、こっちは段々寒くなってきているので全然そんな感じがしません。たまに朝、車に乗り込んだら窓が凍っている時もあります。

さて、前回のブログから一ヶ月経ちましたが、僕の方はと言いますと今まで通りServiceを中心に仕事をこなしてきました。今回はその中から初めてやった仕事と印象的な車両について書こうと思います。

まずはブレーキディスクの研磨です。前回のブログでブレーキパッドの交換について書きましたが、その時はディスクの残量が無く研磨はしませんでした。その後パッド交換が必要な車両を担当し、ディスクも残量が規定(8mm)以上だったので、研磨を行いました。

ディスクを固定する+ネジを外した所。
研磨をする理由としては前回も書きましたが、ブレーキパッドはディスク全面に触れている訳ではなく一定の範囲にのみ触れるため、不均等に摩耗していきます。また、パッドが触れている面も僅かながら歪みが発生しています。それを均等にするため、パッド交換に合わせてディスク表面を研磨します。

取り外したディスク。僅かに傷等が入っているのが見えるでしょうか?
手順としては、ディスクを取り外した後研磨する機械に取り付け刃のセットを済ませた後、刃を片面ずつディスクに当てていきます。当て幅は一周うっすらと線が入るくらい。ここで重要なのが、一度刃を当てた後そのままディスク外側に刃を動かすこと。これはディスク外端のバリを取るためで、この作業を怠ると研磨時にバリが刃に引っかかってし
まい刃が欠けてしまう恐れがある為です。
一度外側に刃を動かした後は、内側に刃を動かし、刃が表面に当たらなくなった所で削る分を設定します。(だいたい0.3mmほど)
後は刃を自動で進めるレバーを設定すればOKです。

削っていきます。
10分もしないうちに全面の研磨が終了します。その後はディスクをホイールハブに取り付けて完了です。

削り終わったディスクです。研磨前に比べると艶は無いですが綺麗になります。

これを2枚ずつ行います。ディスク研磨についてはこんな感じです。

次はある日入ってきたCR-Vについてです。作業自体は普通のServiceでしたが、車を見に行ってみたところまず一つ目の驚きが、、、。

どこ走ってきてん、、、。
まず死ぬほど汚い。写真はありませんが社内も負けず劣らず砂まみれでした。恐らく未舗装路を沢山走ったのでしょう。。作業後の洗車の事を考えて憂鬱になりながらボンネットを開けたところ、その光景に違和感を覚えました。

なぜあなたがそんな所に??
写真のとおり、何故かヒューズボックスの上にエアフィルターがいらっしゃいます。本来は左の黒い四角の箱の中にあるのですが、、、。フィルターが詰まったか何かでお客様が取り出したのか?などと考えながらフィルターボックスを開けると、、、。

なんで2つあんねん。。。
そこには普通にエアフィルターがありました。つまり1台の車に2つのエアフィルターが載っているということです。思わず一人で突っ込んでしまいました。
Service Historyを見てみたところ、前回のServiceでエアフィルターを交換しているので、それを担当した作業者が取り外したフィルターを置いて忘れてしまったのでしょう。
しっかりと古い方のフィルターを処分し、自分はやってしまわないように心に誓いました。

思いっきり刺さってますね。。。
それだけに留まらず、タイヤをチェックしていると、その一つが釘を踏んでいました。写真の通りトレッド面の端、サイドウォール辺りに刺さっており、この辺りに刺さるとパンクした際パンク修理が出来ない(パンク修理キットが平面にしか使えない為)ので、交換と相成りました。
ということで、仕事面ではこんな感じですね。

下取り車両でマツダ・RX-8が来ました。ロータリーエンジン単体は凄く小さく、コンパクトですね。


さて、次はプライベートについてです。最近はジムに行ったり、他にやる事があったりでどこかに行ったりというのはそんなに多くなかったですが、もちろん何もして居なかったわけではありません。
最近はラーメン屋巡りなどをしていました。元々僕はラーメン好きで、日本でもかなりの頻度で色んなラーメン屋に行ったりしていましたが、ここオークランドでは日本人経営のラーメン屋が結構多く、美味しいお店も多いです。
ラーメン丸天

ZOOL ZOOL
また先週の土曜日、こちらの日本人の友人とDevonportに行ってきました。オークランドCityの対岸みたいな所ですね。
Mt.Victoriaからの眺めです。

Mt.Victoria山頂の写真スポットにて。
映え……てないですね。
今回のプライベートは少なめですがこんな感じですね。

最後に、先日佐久間先生との中間報告会を終え、いよいよ2つ目の勤務先が決定しました! 次の勤務先はウェリントン(Wellington)です。僕からの希望を通していただきました。
来週の土日で移動するため、今週でNorthshoreでの研修は終了となります。あと2日しかありませんが、しっかりと職務を全うしようと思います。

今回はこんな感じです。移動後にまたブログを書こうと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました‼


Time has come

Kia ora!! Kaitoです。 とうとうこの日を迎えてしまいました。12月10日、本日最終プレゼンを終え、無事に研修の全行程を終了しました。全て英語で行うプレゼンテーションを行いましたが、事前に最低10分、最大30分と言われていたにも関わらず、今までやってきたこと、経験し...