2019年5月9日木曜日

英語学校と勤務開始

Kia Ora‼ Kaitoです。
もう5月ですね。NZに来て一ヶ月半くらいが経過しておりました。
前回のブログも4月1日に書いたので一ヶ月空きましたね....。今月は出来れば2本以上は書きたいと思っております。

さて、この一ヶ月何やってたかと言うと、最初と同じく英語学校、そして仕事に向けた研修を行っていました。英語学校は2週目当たりから周りとも慣れはじめ、授業にもついて行けるようになりクラスメイトと話す時もたどたどしさが無くなっていき、かなり英語力を上げることが出来たかなと思っています。

授業の板書です。

学校では違う国の友人を作る事も出来ました。ブラジルやコロンビア、韓国etc...。
ここで一つ思うことは、韓国人とはお互いに接しやすい所があるのかなということです。色んな国の人と接して来ましたが、その中でも一番多く話しかけられたり、話をしたのは韓国人でした。1~2時間目の間に中間休みが25分あるのですが、ある時その間ずっと話をしていてトイレに行けなかった...なんて事もありました。個人的には、英語の発音の仕方が少し似ていたり、見た目的な所からお互い親近感が沸くのかな、と思います。

そんな感じで楽しく過ごしていた英語学校ですが、4月26日で最後の日を迎えました。正直な所、1ヶ月あっという間で、周りとも慣れきった辺りで去らなければならなかったため、もっと友人達と話がしたい等、もう少し長く通いたかった気持ちが強かったです。でも、寂しいですが次に進まなければなりません。
最後に皆からの寄せ書き的なメッセージカードを貰い、とても嬉しかったです。

最終日、午前のクラスメイト達と。皆優しく良い人ばかりでした。
そしていよいよ自動車整備に関する行程が始まります。それに先駆け、少し遡って4月16~18日の間、Honda Cars Newmarketにて整備研修を行いました。内容としては、日本人スタッフのShinsukeさん(ホンダ学園卒業生で、普段はHighbrookにいらっしゃいます。)に指導して頂き、1番多い作業である1年又は15,000km or 10,000kmおきに行う定期点検(こちらではServiceといいます)の手順や、様々な整備について教えて頂きました。
Serviceの研修では実際にお客様の車で作業を行い、いかにミス無く確実に作業できるかという練習にもなりました。

リフトアップされたKakeruのCivic Euro。
また、それ以外の作業として僕たちがお借りしている車両であるCivic Euroのブレーキキャリパーの分解、組み立てを練習しました。
この車両は元々ヨーロッパ向けに製造、販売されている車両で(ちなみにNZは左側通行なのでこの車両は右ハンドルですがウインカーはハンドルの左側にあります。)、またヨーロッパは高速走行する区間が多く、その分ブレーキの制動力も高くする必要があります。ブレーキはタイヤと共に回転するブレーキディスクをブレーキパッドで挟んで制動させていますが、この車両は制動力を高めるため、パッドはもちろんディスクそのものを柔らかくしています。ということは、どちらも削れやすく消耗がとても速いという事です。(削れるのと同時にブレーキダストが発生するため、ホイールが常にダストで汚れるくらいです。)そのため、パッド又はディスク交換のスパンが早く、ディーラーに入庫してくる数も多いのです。



上がCivic Euroのフロントブレーキキャリパー。下は一般的なフロントブレーキキャリパー。


また、キャリパーにも構造に違いがあります。上記の写真のように、針金でキャリパーの位置決めをしています。その他にもキャリパーを固定するボルトがヘックス(ボルトの頭に6角形の切り欠きがあり、6角レンチ等を使用するタイプ)になっている、そのボルトがラバーガードに覆われている等。またこれにより分解方法も違うため、方法をよく知る必要があります。研修ではお客様の車両としてこの車種が来ることは無く、Kakeruの車両を使用しましたが、実践に向けてとても良い練習になりました。

研修していたホイストのすぐ横にS600がいました。日本に帰ってしまったホンダの役員?さんが所有していた車両だそうです。

そして最終日の研修修了後、最初の配属先が現地担当者のSandyより伝えられました。最初の拠点はHonda Cars North Shore! その後ホームステイも移動し、4月29日から実際に業務を開始しました。しばらくはこの拠点で働いていらっしゃる国際科卒業生のTsuyoshiさんと共に作業をしており、Honda Cars North Shoreの仕事のやり方(Newmarketと少しやり方に違いがあります)を覚えたり、実際の作業の手順ややり方を教えて頂いたりしています。
ここまでは基本的にServiceや新車の納車前点検(お客様に車をお渡しする前に傷の有無、タイヤの空気圧の確認、ラジオのセッティング、燃料を満タンにする等の作業)をやっていますが、合間合間にそれ以外の仕事も入ってきます。以下でそのいくつかを紹介します。

助手席側エアバッグユニット。少し見えている黒い物がインフレーターです。(交換後)
まず始めはエアバッグのリコールです。数年前にタカタ製エアバッグのインフレーター(エアバッグを膨らませるためのガス発生装置)の欠陥、そしてホンダに限らず各メーカーの大規模なリコールが大きな問題となったのが記憶に新しいと思いますが、それは今もまだまだ続いています。この欠陥というのも衝突時にインフレーターが破裂し、その破片が乗員に当たり重傷を負ったり死亡するという重大なもののため、身の安全確保のために重要なリコールとなっています。
作業自体はややこしい車種もありますが、基本的にはシンプルです。例として助手席側の手順を紹介します。
     1.グローブボックス(ダッシュボードの荷物入れる所です)の裏にある
      配線カプラとエアバッグを留めているナットを外す。
     2.ダッシュボードを外す(ツメで固定されているため隙間からこじ開けます)。
      するとボードとエアバッグ一式が一体になっているので、エアバッグを
      取り外すことができます。
     3.作業台にエアバッグ一式を持っていき、四方にあるナットを緩め
      インフレーターを取り外す。(この時、古いインフレーターの配線を
      切断し絶縁します。通電して爆発すると危険なので。)
     4.新しいインフレーターを入れ、ナットで固定する。
     5.後は逆手順で元の位置に戻して完了。
このようになっています。今までの所、4~5台のリコール対応の作業(Accordが3台程)をしました。ある時エアバッグユニットから生きたゴキブリが現れてびっくりしましたが....。


CR-Vです。個人的にデザインが三菱っぽく見えるのは僕だけでしょうか。。
次は最新型CR-Vについてです。こちらも最近ある問題が頻発しています。その問題というのは....


上が新品、下が割れてしまった部品とその破片です。

上記の写真でお分かり頂けますでしょうか...これはシフトレバーのスイッチです。AT車のPレンジからリバースかドライブにギアをシフトする時、レバーにあるスイッチを押さないとレバーが動きませんよね。そのスイッチが砕けてしまうというトラブルがこの型のCR-Vに頻発しています。まあ致命的な問題ではありませんし(もし割れても取れたスイッチを無理やり押し込めばレバーは動きます。)、作業も2本のボルトを外してレバーを取り外し、中に残った破片を取り出して新品のスイッチを入れるだけなので簡単ではあるのですが、僕が勤務開始してから既に2台この修理が入って来ましたしそれ以前もかなり多かったとの事なので、設計上の問題なのかなと思いました。もしかすると近いうちにリコールが出るかもしれません。

2005年から2010年まで製造、販売されていた型のCivic Hybrid。この後挙げる作業以外にも少し整備性の悪さを感じる所がありました。。。

最後に、今の所1番の重整備になってしまった作業を紹介します。ある日、Serviceやその他部品の交換で入ってきたこのCivic Hybrid。その交換する部品の中にフューエルフィルター(ガソリン等燃料の不純物を取り除くフィルター)の交換が含まれていました。普通ならフューエルフィルターは後部座席の裏に有り、後部座席を取り外して作業するのですが、いざこの車両でやろうとしてみても外れません。外れたとしても蓋が付いているのが見えました。その後、ワークメイトの人にやり方を聞いてみた所.......

燃料タンクです。真ん中にある白い物がフューエルフィルターです。
ここに燃料タンクが収まります。ちなみに右横に見えるオレンジ色の配線はモーターアシストの為の低電圧配線です。エンジン始動中に下手に触ると死にます。

なんと燃料タンク自体を車体から取り外し、その後フューエルフィルターを交換するという手順でした。本来のやり方より数倍の手間と時間がかかりました、、、、。なぜこのような手順にせざるを得ないのか。個人的にはこの車両がハイブリッド車という事もあり、後部座席裏にモーターアシストの為の配線がされているためではないかと考えています。

と、このように様々な作業を行っています。まだまだ業務も始まったばかりで、手順を覚え慣れていくことに集中している段階ですが、CR-Vの件の様に現場だからこそ知れる事であったり、学校での授業との違いだったり、いろんな物を興味深く見ながら日々を送っています。また、僕はまだまだ作業が遅いと感じる所もあるので、そういった効率や正確さを考えて作業出来るようにして行きたいと思います。

さて、学校と業務に関しては以上です。最後まで読んで頂きありがとうございました。
数日中にこれまでのプライベート編も書こうと思っています。ではまた!

Civic Type Rでお別れです。何台かディーラーに来ましたがカッコいいですね。。。

Time has come

Kia ora!! Kaitoです。 とうとうこの日を迎えてしまいました。12月10日、本日最終プレゼンを終え、無事に研修の全行程を終了しました。全て英語で行うプレゼンテーションを行いましたが、事前に最低10分、最大30分と言われていたにも関わらず、今までやってきたこと、経験し...