2019年10月12日土曜日

モータースポーツシーズン

Kia Ora! Kaitoです。もう10月になってしまいましたね。最近急に寒い日があったり、いきなり暑くなったりと寒暖差が激しくなってきました。
ちょっと前にブログを書いたばかりですが早速East Auckland編を書いていこうと思います。

まずは仕事面です。
勤務開始の日、いきなり「擦ったフロントバンパーを再塗装するから外して分解してくれ」と車を渡されました。
バンパーを取り外す際には小さなクリップやピンを折ってしまわない様に注意する必要があります。
両サイドのスクリューと多数のクリップを取り、バンパーを取り外した後、分解します。バンパーはいくつかのパーツで構成されており、それぞれクリップかスクリューで固定されています。スクリューは良いんですがクリップが非常に取り外しにくく折らないように外さなければいけません。
外したパーツ類。

この部分を再塗装します。
塗装後、再び組みなおし車両に取り付けて完了です。

次は日産・Tiidaのエンジンマウント交換です。
以前WellingtonではワークメイトのBMWを整備したりしましたが、今回はお客様の車両です。何故かはわかりませんがEast AucklandでService、WoF(車検のようなもの)も全て受けているようです。

日産・Tiida 日本でもよく見ますよね。
WoFは登録3年後からは1年ごとに検査をパスする必要があります。項目としてはタイヤ溝深さ、ブレーキパッド残量、車体の錆び有無、エンジンマウントの状態等。ですがこの車両は前回WoFをパスすることが出来ませんでした。その原因は、
この車両のマウントは足回りのブッシュのようなタイプですね。
エンジンマウントブッシュの破損でした。足回りのブッシュもそうですがこのようにゴム素材を用いる物の場合、経年劣化が進むとゴムが硬化していきます。その硬化した状態で衝撃や動きがあった場合この様に裂けたり割れたりしてしまいます。この状態ではWoFをパスする事が出来ないため交換します。
まず、マウントを取り外す前に下からジャッキでエンジンを支えます。
エンジンの位置が下がってしまわない様に支えます。
支えた後はボルト2本で止まっているだけなのでそれらを緩めて取り外します。
上が付いていた物、下が新品。
取り付けて完了です。
この他には基本的にServiceやエアバッグリコールを主体に日々作業をしています。
リコールに関しては仕事数が非常に多く、1日に5~7台作業することも少なくありません。それもあってか「Airbag Specialist」と呼ばれています(笑)。
クーラント交換時のエア抜き中。
また、East Aucklandには2人の日本人整備士が働いているのですが、お二人共9月末まで日本に帰国されていたため、元々僕を含めて5人のワークショップを3人で回さなければならず1ヶ月ほど火の車状態で多忙を極めておりました。恐らくここまでのブランチで1番レベルだたと思います。また仕事スタイルの違いも大きく、Wellingtonはかなり大雑把というか大まかなスタイルだった半面、East Aucklandはどちらかといえばきちんとしているという印象を受けました。しかもWellingtonではワークメイトと2人1組で作業をしており、今は単独での作業に戻った為、勘を取り戻すのが大変でしたが新たに学ぶ事もあり有意義な時間をすごせています。

次はAucklandに帰ってきてからの休日についてです。
戻ってきた最初の週末、Pukekohe Park Racewayで開催されたVirgin Australia Supercar Chanpionship(以下VASC)のニュージーランド戦、Auckland Supersprintを観戦してきました! レース観戦は昨年11月のスーパーGT最終戦以来でした。
入場ゲート。
レース後の写真ですがホームストレート。
VASCはオーストラリアで絶大な人気を誇るレースシリーズで、かつてはV8スーパーカーと呼ばれたツーリングカーレースです。基本オーストラリアでレースが行われていますが、年1戦だけ国外戦としてニュージーランドでのレースが組まれています。
参戦メーカーはフォード、ホールデン、日産の3社ですべてV8エンジンを使用しています(直4ターボとV6ツインターボも使えます。)。
Rick Kellyの日産・アルティマ。
レースは土日それぞれ200㎞が1回ずつ行われます。スプリントって感じがしませんが。
開催地のPukekohe Park Racewayはコースサイドからコースが近く、迫力も凄いです。しかも1周も短く、VASCだと1周1分ちょっとのペースで周回するためすぐに目の前に戻ってきます。鈴鹿と比べると様々な面で小ぢんまりとした印象を受けましたね。
コースの距離、ランオフエリアの広さが筑波、ピット設備が岡山くらいの規模ですね。
観客が入れる所で1番コースと近いであろうスポット。ブレーキングポイントなので追い抜きも多かったです。
最終コーナーなんですが壁近くないですか?ランオフ0です。
結果は土曜日のレースをShane Van Gisbergen(通称SVG)が制し、日曜日はScott Mclaughlin(日本のメディアはマクローリンと表記しますが英語発音ではマクラクリンに近いです。)が優勝し、両レースKiwiが優勝し大盛り上がりでした。
SVGのピット

Mclaughlinのピット。ちなみにパドックパスも買ったのでここまで来れています。
サポートレースで走っていた魔改造マスタング。暖気を至近距離で聴きましたが鼓膜が破れそうになりました。
久しぶりのレース観戦、しかも異国の地のレースを見るのはとても新鮮で楽しむことが出来ました。ニュージーランドはそろそろ春に向かっていくのでモータースポーツイベントも段々と増えていく時期になりました。これが題名の意味です。
来週もWaitomoに国内戦のラリーを観に行く予定です。

そして先週、Auckland某所にとある車を見に行きました。

こちら、かつてJTCCで走っていたトヨタ・カローラです! この車両は普段一般公開されていない個人所有車ですが、Facebookでオーナーさんに連絡を取りお願いして特別に見せて頂きました。
僕の趣味の一つにヒストリックレーシングマシンの車体番号とその個体の所在を調べる、という言わば変な趣味があります。その中でこちらでレストアされたこの車について知りました。
この個体はTRD主体で3台製作されたカローラJTCCの3号車です。

エンジンルーム。トヨタの関与も大きくエンジンはワークス格、ボディはラインから引き抜いたであろう車体番号が打刻されていないものでした。
これでフルステアです。この状態でタイヤがフェンダーに干渉しています。

トランク内には燃料タンクが。
この車両はそこまでいい結果を残せた訳ではありませんでしたが、オーナーさんによると車重が重かったのがあるのではないかとの事でした。JTCCのFF車最低重量は950㎏でしたがこの車両は1000㎏超えていたそうです。実際、ボンネットとトランクを持たせて頂きましたが金属製だった為それぞれ重かったです。
こういった事は実際に見て触れてみないと分からない事ですし、そもそも触れる事すら出来ない車両なので、オーナーさんのお陰で非常に貴重な体験をすることが出来ました。
今後、その方が所有、レストアしている別の車両や知り合いの人が所有する車両を見せて頂ける可能性があるので、また紹介しようと思います。

という事で、East Auckland1か月目のブログでした。最後まで読んでいただきありがとうございました!

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