2019年12月10日火曜日

Time has come

Kia ora!! Kaitoです。
とうとうこの日を迎えてしまいました。12月10日、本日最終プレゼンを終え、無事に研修の全行程を終了しました。全て英語で行うプレゼンテーションを行いましたが、事前に最低10分、最大30分と言われていたにも関わらず、今までやってきたこと、経験したこと等を話していたらなんと41分も喋っていました。長くなったなと思いましたし、「過去最長だったよ」と言われましたが、まさか40分超えてるとは思わずかなり驚いています。
でもその40分間聞いて頂いた、お世話になった方々を退屈させる事も無く、また「面白かった」と言って頂けたので、何だかんだ上手くやれたかなと思っています。

さて、のっけから最終回みたいになっていますがそうではありません(笑)。しっかり11月から勤務終了までについても書いていきます。

まずは仕事面です。先日、あるシビックのオルタネータ交換、ロワアームブッシュの向き変えetc.を任されました。
まずはオルタネータです。
オルタネータ。発電機です。

この車両は僕に回ってくる1週間前にAkiraさんがServiceをやったもので、その際バッテリーとオルタネータ共にダメになっていた為交換となりました。
オルタネータを取り外すには配線を取り外し、ドライブベルトを外す必要があります。ドライブベルトの外し方はオートテンショナをゆっくり押し上げ、ベルトを緩ませて外します。

オートテンショナは油圧式なのでゆっくり押し上げる必要があります。

ベルトを外した後は2か所留められているボルトを緩めれば外れます。

左が古い方、右が新品。
新品取り付け後は発電量を確認して完了です。

次はロワアームブッシュの入れ直しです。
Akiraさんがテストドライブに行った際、右フロントから変な感覚があったそうです。その原因は.....

参考:メンテナンスマニュアル
マニュアルと見比べると向きが少しズレているのがわかりますね。
ロワアームブッシュが正しい向きではめ込まれておらず、変な方向に力が掛かってしまっていた事が考えられます。実際ブッシュの一部が予期せぬ方向へ力が掛かったため避けています。ただし交換するほどではない為一旦外して向きを変えます。

プレスマシンでブッシュを押し出し、向きを変えて圧入します。
正しい位置に戻しました。
という感じで、最後まで新しい仕事ももらいつつ、貰った仕事をやり切りました。この8か月間、実戦の状況で実際に仕事をする事はとても貴重な経験になりました。これからもここで得た経験を生かせるよう頑張っていきます。

ということで、今回は仕事編という事で区切りにしようかと思います。読んで頂きありがとうございました!

2019年11月10日日曜日

Kia Ora‼ Kaitoです。
こちらはタイトルの通り最近暑くなってきました。今年日本の夏を経験していないので何とも慣れませんね。

さて、もう11月なんですね。時の流れが速すぎて引いてます。前回のブログを書いたのもつい最近な気もするくらいです。という事で、10月何をしてきたかを書いていこうと思います。

まずは仕事から。ある日、AkiraさんからCR-Vのサイドステップ取り付けをやってみるかと言われ、チャレンジする事にしました。

これらはサイドステップのフレーム部。付属のボルト(40本くらい入ってました)で取り付けます。
手順としては、初めにフロアの左右アンダーカバーを取り外します。
左右に見える黒いカバーを外します。
外しました。
次に、フレームの取り付け部に合わせてカバーの一部を切り取ります。この際、カバー側に線(窪みのようなもの)が入っているのでそれに合わせて切り取ります。
切り取った方に線が見えますね。これの両端に沿って切ります。
ちなみに一部切り取る部分がクッションのような部分に覆われているので、露出させるためにクッションを切り開き内側へ折り込む必要があります。
カバーを切ったら元に戻し、ボルトでフレームを取り付けていきます。ボルトの取り付け位置は初めから備え付けられています。こういうオプションへの配慮がしっかりされていますね。
作った切り欠きはこの様にぴったりフィットします。
あとはフレームに各パーツを組み込めば完了です。

他には、ある日HR-VのServiceをしていた際、スペアタイヤの空気圧を測定、再充填のため取り出そうとした際、どういう訳か手が水に漬かりました。

このスペアタイヤが積んである所に水が溜まっていました。

何処かから水漏れがありトランクの下に溜まっていたのです。このまま放置すると錆びてフロアに穴が空く可能性もあるので、リークテスト(漏れている場所の探求)をせざるを得ません。
全てのServiceを終えた後、水道がある屋外へ車を運びリークテストをします。
この様に水を流し水の筋を探します。

テストの結果、サンルーフから水を排出するためのドレンホースが外れているのを見つけました。


これは元に戻した後ですがこのボディの外に繋がっているホースが外れていました。
組み立て時のはめ込みが甘かったのかもしれません。
この後水漏れは無くなり、無事解決となりました。

大きな作業はこれくらいですかね。あとは最近ホイールアライメントの測定、調整もするようになりました。僕が今いるEast Aucklandにはアライメント測定マシンがあり、自分らでアライメント調整を行います。たまに併設されているボディショップの依頼で他社の車の調整も行う事もあります。
レーザー式の測定器。
メーカーによって調整する項目が違うのですが、ホンダの場合は基本的にトー角(車を上から見た時の車輪の左右角度)のみが多いです。トー角はハの字状の状態をトーイン、逆ハの字状をトーアウトと言い、トーインは直進安定性が増し、トーアウトはコーナリングが良くなります。基本的にフロントはトー角0、リヤは1.75くらいトーインに調整することが多いです。ちなみにリヤの調整は独立懸架式サスペンションの車しか調整できません。

リヤは上記の写真の部分を、フロントはタイロッドを回して調節するのですがアライメントは0.1mm単位の調整が必要で、また調整マシンもレーザー式で凄く細かく表示されるため、微調整に次ぐ微調整が必要になります。ビシッと短時間で決める為にはコツを掴む必要がありますが、まだまだ時間が掛かりそうです。。。。。

仕事についてはこんな感じです。
とある車のブレーキマスタシリンダ。.....ラ?
ちなみに日本からの中古車では無かったです。
さて、プライベートについてです。前回のブログでラリーに見に行くと話しましたが、実際にNew Zealand Rally Championship(ニュージーランドの国内選手権)の最終戦、Rally of Waitomoを観戦してきました。
SS4の観戦スポット。難所で人気らしく、このエリアにHellaのスポンサーが付いていました。

初めてのラリー観戦でどうするのか手探りでしたが、封鎖されたSSに入り込む道から観戦でき、すごく楽しむことが出来ました。

ただ楽しかったんですが、同時に今までで一番辛く疲れたモータースポーツ観戦でもありました。WaitomoはAucklandから大体3時間掛かり、またSS1はWaitomoよりさらに奥、その上8時前スタートという事でステイを朝4時半発となり頭が回っていませんでした(笑)。しかもSS1と4はそれほど離れていなかった(それでもSS2~3に行けなかったので2時間程待ちましたが)のですが、そこからSS6に行くのに1時間半掛かる事、挙句全てのSS手前になると道が舗装されていないので体力も神経もすり減らしてしまい、帰り道で限界に達してまた頭が回らなくなるという危険な状態にもなってしまいました。
まさしく見る側もラリーでした。。でも海外ローカルラリーを見れたのは凄く良い経験になりました。
しばらくグラベルロードを走ったので僕の車もドロドロになってしまいました。。。
未だに落とし切れていない泥が今も少し残っています。
また先週末にはカスタムカー等の展示会であるBigBoysToys(通称BBT)にも行き、

今年のBBTの目玉、世界的ドリフトドライバー「Mad Mike」のドリフト仕様ランボルギーニ・ウラカン

このインテグラ、エンジンをNSXのものに換装した上ミッドシップ化してました。
もはや意味不明です。
次の日にはスポーツバーで見たかったUFC 244 Masvidal vs Diazのライブビューイングを観に行ったりしました。
入場中のJorge Masvidal
メインであるMasvidal vs Diazには非公式ベルトのBMFベルト(Baddest Mother F規制ker、意訳すると最凶のワル)というFワード全開のタイトルが掛けられ、それをトランプ大統領も見に来るという一大イベントでした。
アメリカ凄い。
と、何だかんだ休日も忙しく動き回っています。今週末はスーパークロスがあり非常に楽しみです。

さて、長くなりましたが今回はここまでにしようと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

2019年10月12日土曜日

モータースポーツシーズン

Kia Ora! Kaitoです。もう10月になってしまいましたね。最近急に寒い日があったり、いきなり暑くなったりと寒暖差が激しくなってきました。
ちょっと前にブログを書いたばかりですが早速East Auckland編を書いていこうと思います。

まずは仕事面です。
勤務開始の日、いきなり「擦ったフロントバンパーを再塗装するから外して分解してくれ」と車を渡されました。
バンパーを取り外す際には小さなクリップやピンを折ってしまわない様に注意する必要があります。
両サイドのスクリューと多数のクリップを取り、バンパーを取り外した後、分解します。バンパーはいくつかのパーツで構成されており、それぞれクリップかスクリューで固定されています。スクリューは良いんですがクリップが非常に取り外しにくく折らないように外さなければいけません。
外したパーツ類。

この部分を再塗装します。
塗装後、再び組みなおし車両に取り付けて完了です。

次は日産・Tiidaのエンジンマウント交換です。
以前WellingtonではワークメイトのBMWを整備したりしましたが、今回はお客様の車両です。何故かはわかりませんがEast AucklandでService、WoF(車検のようなもの)も全て受けているようです。

日産・Tiida 日本でもよく見ますよね。
WoFは登録3年後からは1年ごとに検査をパスする必要があります。項目としてはタイヤ溝深さ、ブレーキパッド残量、車体の錆び有無、エンジンマウントの状態等。ですがこの車両は前回WoFをパスすることが出来ませんでした。その原因は、
この車両のマウントは足回りのブッシュのようなタイプですね。
エンジンマウントブッシュの破損でした。足回りのブッシュもそうですがこのようにゴム素材を用いる物の場合、経年劣化が進むとゴムが硬化していきます。その硬化した状態で衝撃や動きがあった場合この様に裂けたり割れたりしてしまいます。この状態ではWoFをパスする事が出来ないため交換します。
まず、マウントを取り外す前に下からジャッキでエンジンを支えます。
エンジンの位置が下がってしまわない様に支えます。
支えた後はボルト2本で止まっているだけなのでそれらを緩めて取り外します。
上が付いていた物、下が新品。
取り付けて完了です。
この他には基本的にServiceやエアバッグリコールを主体に日々作業をしています。
リコールに関しては仕事数が非常に多く、1日に5~7台作業することも少なくありません。それもあってか「Airbag Specialist」と呼ばれています(笑)。
クーラント交換時のエア抜き中。
また、East Aucklandには2人の日本人整備士が働いているのですが、お二人共9月末まで日本に帰国されていたため、元々僕を含めて5人のワークショップを3人で回さなければならず1ヶ月ほど火の車状態で多忙を極めておりました。恐らくここまでのブランチで1番レベルだたと思います。また仕事スタイルの違いも大きく、Wellingtonはかなり大雑把というか大まかなスタイルだった半面、East Aucklandはどちらかといえばきちんとしているという印象を受けました。しかもWellingtonではワークメイトと2人1組で作業をしており、今は単独での作業に戻った為、勘を取り戻すのが大変でしたが新たに学ぶ事もあり有意義な時間をすごせています。

次はAucklandに帰ってきてからの休日についてです。
戻ってきた最初の週末、Pukekohe Park Racewayで開催されたVirgin Australia Supercar Chanpionship(以下VASC)のニュージーランド戦、Auckland Supersprintを観戦してきました! レース観戦は昨年11月のスーパーGT最終戦以来でした。
入場ゲート。
レース後の写真ですがホームストレート。
VASCはオーストラリアで絶大な人気を誇るレースシリーズで、かつてはV8スーパーカーと呼ばれたツーリングカーレースです。基本オーストラリアでレースが行われていますが、年1戦だけ国外戦としてニュージーランドでのレースが組まれています。
参戦メーカーはフォード、ホールデン、日産の3社ですべてV8エンジンを使用しています(直4ターボとV6ツインターボも使えます。)。
Rick Kellyの日産・アルティマ。
レースは土日それぞれ200㎞が1回ずつ行われます。スプリントって感じがしませんが。
開催地のPukekohe Park Racewayはコースサイドからコースが近く、迫力も凄いです。しかも1周も短く、VASCだと1周1分ちょっとのペースで周回するためすぐに目の前に戻ってきます。鈴鹿と比べると様々な面で小ぢんまりとした印象を受けましたね。
コースの距離、ランオフエリアの広さが筑波、ピット設備が岡山くらいの規模ですね。
観客が入れる所で1番コースと近いであろうスポット。ブレーキングポイントなので追い抜きも多かったです。
最終コーナーなんですが壁近くないですか?ランオフ0です。
結果は土曜日のレースをShane Van Gisbergen(通称SVG)が制し、日曜日はScott Mclaughlin(日本のメディアはマクローリンと表記しますが英語発音ではマクラクリンに近いです。)が優勝し、両レースKiwiが優勝し大盛り上がりでした。
SVGのピット

Mclaughlinのピット。ちなみにパドックパスも買ったのでここまで来れています。
サポートレースで走っていた魔改造マスタング。暖気を至近距離で聴きましたが鼓膜が破れそうになりました。
久しぶりのレース観戦、しかも異国の地のレースを見るのはとても新鮮で楽しむことが出来ました。ニュージーランドはそろそろ春に向かっていくのでモータースポーツイベントも段々と増えていく時期になりました。これが題名の意味です。
来週もWaitomoに国内戦のラリーを観に行く予定です。

そして先週、Auckland某所にとある車を見に行きました。

こちら、かつてJTCCで走っていたトヨタ・カローラです! この車両は普段一般公開されていない個人所有車ですが、Facebookでオーナーさんに連絡を取りお願いして特別に見せて頂きました。
僕の趣味の一つにヒストリックレーシングマシンの車体番号とその個体の所在を調べる、という言わば変な趣味があります。その中でこちらでレストアされたこの車について知りました。
この個体はTRD主体で3台製作されたカローラJTCCの3号車です。

エンジンルーム。トヨタの関与も大きくエンジンはワークス格、ボディはラインから引き抜いたであろう車体番号が打刻されていないものでした。
これでフルステアです。この状態でタイヤがフェンダーに干渉しています。

トランク内には燃料タンクが。
この車両はそこまでいい結果を残せた訳ではありませんでしたが、オーナーさんによると車重が重かったのがあるのではないかとの事でした。JTCCのFF車最低重量は950㎏でしたがこの車両は1000㎏超えていたそうです。実際、ボンネットとトランクを持たせて頂きましたが金属製だった為それぞれ重かったです。
こういった事は実際に見て触れてみないと分からない事ですし、そもそも触れる事すら出来ない車両なので、オーナーさんのお陰で非常に貴重な体験をすることが出来ました。
今後、その方が所有、レストアしている別の車両や知り合いの人が所有する車両を見せて頂ける可能性があるので、また紹介しようと思います。

という事で、East Auckland1か月目のブログでした。最後まで読んでいただきありがとうございました!

2019年9月30日月曜日

Wellingtonでの休日

Kia ora! Kaitoです。
早いものでもう10月ですね。この研修も残り2か月半と考えるとあっという間に終わるんだろうなと思ってしまいます。

さて、今回はWellington滞在時の休日に行った所等を紹介しようとおもいます。もうWellingtonを離れて3週間ほど経ってしまいましたが、、、、。 ずっと仕事が今までと比べ物にならない程忙しいので後回しにしすぎました、、。
ちなみに超個人的趣味ブログになると思うので注意(笑)

まず最初は、Southward Car Museumです。ここには到着後最初の週末に行きました。滅茶苦茶前ですね。。
博物館全景。
この博物館は故Len Southward氏が収集したプライベートコレクションを展示している世界規模(道中の看板でWorld classと自称していました(笑)。)の自動車博物館です。上記の写真でもわかる通り、200台以上の車やバイクを展示していました。
ここで印象に残った車両を紹介しようと思います。
かつてポルシェだったもの......
いきなり残骸です(笑)。
これは1996年に公道を用いたニュージーランド史上最高速チャレンジに挑んだポルシェ...の慣れの果てです。1度目のチャレンジで時速348km/hを記録し、更なる記録更新のために挑んだ2度目のチャレンジで右リヤタイヤがバースト、公道だったこともあり横転しながら大破してしまいました。幸いドライバーは大事には至りませんでしたが、この壊れ様を見ればどれだけ大きなアクシデントだったかが伝わってきます。
これはNZモータースポーツ史上においても重大なものだったようで、後世にも伝えるためチームがここに寄付したそうです。
事故前の姿。右下に事故時の写真もありますね、、、。
原因となったバーストしたタイヤもありました。ものの見事にトレッドが剥離してしまっていますね...。
300km/h以上でこうなってしまうともうどうしようもありません。
次は最初期の自動車、ベンツ・ヴェロです。
第1次大戦よりも40年近く前の車です。
これはメルセデス・ベンツ創設者の1人、カール・ベンツが生産した車両で、世界初の量産自動車と言われています。(1200台生産)
これで印象に残っているのは、現代の車との性能・構造の違いです。まずこの車両のエンジン、1000㏄単気筒とかなり小さなエンジンです。単気筒にしては大きい排気量ですが。
また出力も3馬力と、現代の車両と比べるとかなり非力ですね。しかもそのエンジンの構造も凄い物でした。
中心部にクランクシャフトが見えますね。
なんとオイルパン等が無く、クランクシャフトが野晒し状態なのです。摺動部への給油機構は備わっていますが、エンジン内部が厳密に密閉されている現代のエンジンと比べるととんでもないですね。屋外保存は厳禁でしょう。
エンジン横に油差しが備え付けてありました。
最後は50年代のF1マシン、マセラティ250Fです。
この個体、とんでもないです。
250FはマセラティのF1活動において最も活躍したマシンですが、この個体はそれだけではありません。F1現役時代はファン・マヌエル・ファンジオやマイク・ホーソーンという伝説のドライバーがドライブし勝利を重ね、その後売りに出され後にF1チャンピオンとなるジャック・ブラバムやルマンウィナー、クリス・エイモンが所有し彼らの若手時代を支えた、という経歴の持ち主でした。この1台に色んな歴史が詰まりすぎですね。

この他にも様々な車両が展示されていましたが、ここでは書ききれないので実際に訪れて見てください(笑)。

このフェラーリ・750モンツァ、NZでのレースで1人事故死している曰くつきな上、その後修復されレースで使用された挙句、一時期コルベットのV8エンジンをぶちこまれていたようです。(オリジナルは直4)
今はオリジナルに戻されています。

何か変な車も居ました。
次はニュージーランド国立博物館、Te Papa Tongarewaです。
かなり大きな博物館です。
ここは1988年に国が作った貴重な資料等の保存を目的とした博物館で、ウェリントン市街中心部の海沿いにあります。ちなみに入場料は無料!
ニュージーランドの歴史や自然に関する展示から近代芸術まで、幅広い展示がされています。
ダイオウイカの標本が展示されていました。信じられないくらいデカいです、、。

第一次世界大戦の企画展をやっていました。
これは言わば巨大スケールなのですが、髪や肌の質感がすごくリアルで凄かったです。
ここで僕にとって予想外過ぎた遭遇がありました。とあるバイクが展示されていたのですが.....。
凄い展示方法ですが、見つけた時腰が抜けそうになりました。
Britten V1000です!! 少しコアな車両かもしれませんが、世界的には有名なマシンです。
何故有名なのか?それは開発された経緯、構造と戦績を見れば一目瞭然だと思います。
まずこの車両、メーカー製作ではなく、あるJohn Britten氏という男が一人で設計、大半のパーツ(タイヤやサスペンション、ギヤボックス等以外全部!)を手づくりした車両なのです。
構造もかなり面白いです。本来、バイク(特にレーシングバイク)のフロントサスペンションはテレスコピック式、特に倒立タイプが大半ですが、

参考:RC213V '18
このタイプのサスペンションがテレスコピック式倒立タイプ。
Brittenはダブルウィッシュボーン式ガーダーフォークとなっています。
写っていませんがトップブリッジ下辺りにショックユニットが取り付けられています。
こうすることでブレーキ時にノーズダイブ(車体が前傾になる)しにくい他、路面追従性が高くなる等の利点があるようです。
また、リヤサスも特殊です。スイングアーム式である事は同じなのですが、ショックユニットの位置がシート下ではなくエンジンの前にあるのです。
フロントタイヤ後ろ、エンジンの前にユニットがあります。
作動方法はスイングアーム下端からエンジンの下部を長いロッドが通してあり、スイングアームが沈むとロッドが引っ張られ、リンクを介してスプリングを下向きに押す、といった方式です。利点は路面状態がライダーに伝わりやすいのだそうです。
固定具で隠れてますがオイルパンの下をロッドが通っていますね。

カーボンスイングアーム。ちなみにこれも手作り。
複雑なエキゾーストマニホールド。これもエンジンも全て手作り!!
と、構造的にも特徴的で個性の塊みたいなバイクですが、ただのイロモノではありませんでした。デイトナ等で開催されていたBOTT(Battle Of The Twins)に参戦していましたが、ドゥカティ等のワークスマシンを打ち破って数多くの勝利を重ねたのです。オーソドックスからかけ離れたマシンであっても勝つことが出来たのは凄まじい事だと思います。
残念ながらJohn Britten氏が開発した数年後に癌で亡くなってしまった為計画は長く続きませんでしたが、ニュージーランド発のバイクが世界で活躍した事はこの国にとっても偉大な事だったんだなと思いました。

もちろん、この他にも様々な展示物があるので、1度訪れてみてはいかがでしょうか。

他にもウェリントンではMt.Victoriaや動物園などに行きました。
ウェリントン市街が一望できます。
ウェリントンはオークランドに比べてかなり小ぢんまりとした印象を受け、街を少し抜ければすぐ田舎、というような街でした。少なくとも首都っぽさはあまり無かったですね。
ですがとてもいい街でいい時間を過ごす事が出来ました。もし、ニュージーランドに来る事があれば上記の場所を含めて訪れてみる事をお勧めします。

と、今回はプライベート編でした。写真多めの趣味ブログみたいになってしまいましたね(笑)。またオークランドに戻ってからの話も近いうちに書きます。
では!

Time has come

Kia ora!! Kaitoです。 とうとうこの日を迎えてしまいました。12月10日、本日最終プレゼンを終え、無事に研修の全行程を終了しました。全て英語で行うプレゼンテーションを行いましたが、事前に最低10分、最大30分と言われていたにも関わらず、今までやってきたこと、経験し...